学部生向け案内
市川研究室には,2024年度は,博士後期課程2名,博士前期課程2名,学部4年生4名,学生3年生3名が在籍しています.
市川研の場所
ソフトウェア情報学部B棟4階研究室27が市川の研究室です.市川研の学生がいる部屋は学生研究室B24です.どちらもB棟4階の奥のほうにあります.
何かあれば,いつでも来訪を歓迎しますし,メールで連絡いただいてもかまいません.
市川研の研究「教育+テクノロジー」
本研究室は,教育工学という分野を研究しています.教育工学はざっくり説明すると教育の問題を解決する学問になりますが,そのなかでも特に,テクノロジー(ICT:情報通信技術)を活用して,人の学びをよりよくすることを考えています.強く関連している分野には,学習科学,学習工学,あるいはEdTechもありますが,それらも範囲に含めています.教育工学を中心とはしていますが,それに限らず,社会情報システム(社会シミュレーションなど)に関連する研究も進めています.
人の学びは,学校の教育に限らず,日常場面のあらゆるところにありますので,扱う対象の範囲はとても広いです.所属する学生のみなさんには,基本的に何か実際に教育に役立つシステムをつくってもらうことにしています.そのためにできるだけフィールドに関わってもらうようにしています.たとえば,ソフトウェア情報学部内に限らず,他学部との共同研究,各学校,教育委員会,岩手県立総合教育センターなどとの共同研究など,実際に自分が開発するシステムが役立つ(であろう)フィールドを想定して,必要に応じて外部の人々と関わりながら研究を進めます.また,ソフトウェア情報学部の他の研究室と合同で研究を進めています.
本研究室で研究テーマを考えていくアプローチは,みなさんの興味を大切にしたいこともあり,次の3つが想定されます.ただし,いずれの場合にしても,実際の教育に「役立つ」こと,テクノロジーを使うことでよりよくなることを目指します.
- ニーズから
- 現場のニーズを出発点にして,テクノロジーを活用した問題解決を考えていく
- テクノロジーから
- 新しい技術(楽しそうな技術)があるけど教育に使えないか?が出発点
- 理論やモデルから
- 教授や学習に関わるモデルや理論を出発点に,テクノロジー活用を考えていく
市川研は,自分で研究テーマを決めてもらうことが基本ですが,そのときによって教員からの推奨テーマを提示する場合もあります.基本的には,自分が楽しく研究できるテーマにしてもらえるとよいと思っています.自分で研究テーマを考える際には,以下も考えてみるとよいと思います.
- 自分との関わりから
- ニーズと強く関係しますが,自分が関わっている活動や学びなどを,よりよくすることを考えてみる.普段感じている不満や問題は?教育の視点で見たときに何かできそうなことは?自分の得意分野や趣味を活かしてなにかできないか?教育はあらゆるところに存在しますし,一見関係なさそうなものでも人が学ぶという視点に立って考えてみると,実は関係する(とみなせる)ことは山ほどあるはずです.
- 最近よくニュース等で見かけるキーワードから
- 旬のテーマは,現状の問題などを反映していることが多いので,研究テーマの背景を設定しやすいと思います.
- 先輩の研究を参考にして
- 新しく考えるのではなく,先輩の研究を発展させることを考えても良いと思います.卒業研究には限界がありますので,多くの課題が残されている場合がほとんどです.
以下に卒業研究の一覧をあげておきますので,参考にしてください.
卒業研究
知的財産等の関係で,リンクしていない要旨があります.
2023年度
- 数学の問題を図で表現する手法を学習するシステムの開発(金子竜巳)[要旨]
- ゴールベースシナリオ理論に基づく学習方略教材の開発(齊藤翔太)[要旨]
- ARCS-Vモデルに基づく学習習慣化支援システムの試作(佐藤祐介)[要旨]
- オンラインコミュニティにおけるチャットの傾向を可視化するシステムの開発(藤本綺更)[要旨]
- 生活リズムに応じた学習時間の確保を支援するシステムの開発(渡邊悠花)[要旨]
- ベンチで利用する対話型観光案内システムの開発(菊地梨奈)[要旨]
2022年度
- SNSを効果的に活用する能力を育成するシナリオ型学習教材の開発(加藤丈陽)[要旨]
- 学習にやりがいを持たせるために科目の位置づけを可視化するシステムの開発(黒石悠斗)[要旨]
- C言語のポインタ変数の理解を促す教材の試作(佐々木健人)[要旨]
- アイトラッキングよる自動車運転の危険予知能力評価システムの試作(平竜也)[要旨]
- オンライン協働学習のグループ編成⽀援システムの試作(宮武朱明)[要旨]
2021年度
- 共通教科情報科のためのマルチエージェントシミュレーション環境の開発(大志田淳也)[要旨]
- ゲーミフィケーションを用いた協働学習支援システムの開発(高杉陽夏)[要旨]
- 看護シミュレーション演習支援システムにおける評価可視化機能の開発(中野美佳)[要旨]
- ARCSモデルにもとづく学習意欲向上支援を目的としたスマホゲームの開発(三谷旦)[要旨]
- 高校数学の統計分野における授業支援システムの開発(渡部泉)[要旨]
2020年度
2019年度
- 音声認識を用いたグループ学習の発話内容可視化システムの開発(遠藤匠馬)[要旨]
- 入学前教育における学び方の改善を促す自己調整学習支援システムの開発と評価(小野峻明)[要旨]
- 看護シミュレーション演習支援システムにおける教員用インタフェースの開発(細川健人)[要旨]
- コンセプトマップを用いた協同学習支援システムの開発(渡邊龍介)[要旨]
2018年度
- ワードクラウドを用いた授業中の掲示板書き込み内容を可視化するシステムの開発(上野将)[要旨]
- TPACKの観点を用いた教育リソース提供システムの試作(及川大輔)[要旨]
- 看護教育におけるシミュレーション演習のための事前学習支援システムの開発(野田口朱音)[要旨]
2017年度
- 観光ガイド支援システムの開発(阿部茜)[要旨]
- 相互チェックを取り入れた入学前教育におけるプログラミング学習環境の開発(小山田圭吾)[要旨]
- 看護シミュレーション演習における動画を活用した振り返り支援システムの開発(觸澤翔平)[要旨]
- 学習のつまずきの把握を支援する動画配信システムの開発(小路一基)[要旨]
2016年度
- 入学前教育における自律的学習と進捗共有を支援するシステムの開発(阿部祥太)[要旨]
- 研究室内の教え合いを可視化するシステムの開発(大迫史明)[要旨]
- 陸上競技短距離走における練習日誌を活用した部活動支援システムの開発(高橋雄希)[要旨]
- 授業前後における自己調整学習を支援するシステムの開発(渡部眞由子)[要旨]
2015年度
- 課題分析図を用いたチュータリング支援システムの開発(加藤秀太)
- プロジェクト型学習におけるeポートフォリオシステムの開発(皆川武蔵)
2014年度
- 遺伝看護のためのeラーニングの開発(木村昂等)
- タブレット端末を用いた数学的活動を支援するシステムの中学校への適用と評価(野呂孝佑)
- 学部学習支援コーナーのためのWebシステムの開発(山中達也)
2013年度
- タブレット端末を活用した高等学校における数学的活動を支援するシステムの拡張(泉太一)
- 地域課題研究におけるフィールド調査支援システムの試作(川崎翔太郎)
- AR技術を活用したモバイル観光ガイドシステムの試作(川島芳英)
- エビデンスベース看護情報システムの運用と改善(千田夏皓)
2012年度
- 以降は,省略します